(2024年 馬場状態 4/29まで) [良]8 [良→稍重]1 [稍重]6 [重]13 [不良→重]1 [重→不良]1 [不良]16
重賞競走

【高知けいばの重賞】土佐秋月賞

マイルを舞台に3歳世代最後の激突!

基本情報

創  設
2012年
出走資格
・3歳
・出走申込時所属場で1走以上
競走距離
1600m
出走頭数
11頭以内
負担重量
56kg(牝馬2kg減)
本 賞 金
1着:800万円
2着:280万円
3着:160万円
4着:120万円
5着:80万円
(着外賞金:40万円)

今年度開催

第12回土佐秋月賞
開催日:2023(令和5)年11月19日(日)

歴代優勝馬・競走成績

レースレコード

2016年11月20日 第5回
ディアマルコ(54kg)
(牝3 那俄性哲也厩舎/佐原秀泰騎手)
1:43.9(曇・不良)

概要

3歳三冠競走の後に実施される3歳世代最後のマイル重賞。既に「3歳」の格付け付与は終了し、3歳馬も全て古馬戦に出走している時期であるが、改めてこの競走で世代の上位馬が集うこととなる。3歳重賞では唯一のマイル戦で、短距離、中長距離双方の適性馬が集いやすい。

創設の2012年のみ、当時多く行われていた福山競馬との交流競走の一つとして実施されたが、同競馬が廃止された翌年以降は高知所属馬のみの競走となっている。

高知けいばの賞金水準が低い時代、上位馬は世代最後となるこの競走を走った後に他場へ移籍していくケースが見られたことから、一種の卒業レース的な側面を醸し出していたが、水準の向上もあって近年その要素は薄れている感もある。

競走名の由来

高知の旧国名「土佐」と開催時期にちなんで「晩秋の夜、冬の気配が漂い始めた空に凛と浮かぶ月をイメージ」したもの。
創設された2012(平成24)年度には春の3歳重賞「土佐春花賞」も新設されているが、両重賞名を繋げると自然の清らかな美しさをたとえた四字熟語「春花秋月」となる。

出走馬選出基準

  • 高知県競馬組合による選出

ローテーション

歴史

創設は2012年。3歳馬のマイル戦という設定は同じだが、この年のみ福山競馬との交流重賞として開催された(中国・四国地区交流重賞には「中四国連携競走」という冠が付いていたが、この競走には付与された形跡がない)。ただし、この時は福山からの遠征馬がいなかったため、高知所属馬のみで行われた。

ちなみに、創設された2012年の10月に「地方競馬IPAT」が開始された。当時、JRA開催日の地方競馬IPATでの発売には基幹競走としてどこかの地方競馬で重賞競走を実施しなくてはならず、該当日に開催する競馬場では重賞競走を新設する動きが相次いでいた。まだ、経営環境が苦しい状況が続いていた高知けいばは、他場ほどの増加はなかったものの、その流れの中で新設された競走の一つとも見える。

福山競馬が同年度で廃止されたことにより、2013年度以降は高知所属馬のみの重賞となったが、開催時期や施行距離などの条件は変更されていない。一方、賞金手当等は回を重ねるに従って、他の3歳重賞と足並みをそろえて増額されており、第1回から比較すると金額は実に数十倍に上昇している。

「土佐秋月賞」タイムライン
  • 2012年
    (第1回)
    11月開催の3歳1600m定量重量による中国・四国地区交流重賞競走として創設

    他地区出走枠を福山所属5頭以内とする
    1着賞金27万円

  • 2013年
    (第2回)
    高知所属馬のみの重賞に変更

    1着賞金40万円(以降増額)

傾向(過去10年)

2013年(第2回)~2022年(第11回)までの成績を集計し、傾向を分析する。

天候・馬場状態

期間中は高知けいばの重賞としては珍しく不良馬場での開催が1回しかなく、また小雨はあるものの雨での開催もなかった。とはいえ過半数は重馬場となっている。

天候稍重不良
1130
1021
小雨0010
0000

走破時計

期間中の3着内馬の走破時計の分布を集計した。

良馬場2戦の平均勝ち時計が1分48秒55、唯一の稍重開催である第11回(2022年)の勝ち時計は1分46秒0、重馬場6戦の平均勝ち時計が1分46秒07、不良だった第5戦の勝ち時計は1分43秒9となっている。大半が重馬場でその他の馬場状態のサンプルが少ないが良馬場は時計がかかっている。一方、不良の時計はレースレコードである。

3着内時計は各回のペースにも左右されていると思われ、重馬場は特にばらつきが見られる。とはいえ、不良が早く良が遅いという一般的な傾向通りにはなっており、平均的には1分46秒台といったところか。

3着内馬走破時計稍重不良
1分43秒台0001
1分44秒台0032
1分45秒台0030
1分46秒台0370
1分47秒台1040
1分48秒台1010
1分49秒台3000
1分50秒台1000

単勝人気

期間中、単勝1番人気は5勝2着1回3着2回。馬券の軸としての信頼度はそれなりにあるが、勝ち馬となる圧倒的な安心感にはやや欠ける結果となっている。2番人気は2勝しているものの2着以下の成績が微妙であり、以下も同様で人気があまり当てにならないとも取れる集計結果となった。世代の上下関係がはっきりしていたのか、混戦のまま推移してきたのかを見直した方がよさそうだ。

単勝人気1着2着3着4・5着6着以下
1番人気51211
2番人気21241
3番人気03151
4番人気02125
5番人気20233
6番以下132544

性別

期間中の性別での連対実績は牡牝がほぼ拮抗となった。ただ、若馬は各世代ごとに牡牝どちらかに強豪がいるかによっても異なってくる面もある。セン馬は期間中2頭のみだが、2頭とも入着している。

性別1着2着3着4・5着6着以下
牡馬6471331
セン馬01010
牝馬453624

発走枠

勝ち馬を最も輩出しているのは3枠で、集約すると内目からの勝ち馬が多い一方、2着は7・8枠が半数となっている。内枠有利のマイルと言われているが、人気上位馬は外枠でも結果を残している感がある一方、内枠の人気薄が時に波乱を起こしているケースが見られる。一発を狙うなら内の人気薄を検討してみたい傾向はある。

1着2着3着4着
以下
1枠1134
2枠1018
3枠3016
4枠1315
5枠1018
6枠01115
7枠23212
8枠12017

調教師・騎手

期間内に3着内が1回以上ある馬を対象として、所属していた厩舎、騎手を集計した。

調教師

期間中は2勝が3人と割れている。若い世代の馬は古馬に比べると実力馬の配置が散らばる傾向にあることもあってか、上位歴のある厩舎は多い印象がある。

調教師1着2着3着出走頭数
細川忠義21113
田中 守2008
田中譲二2004
打越勇児12211
雑賀正光11215
那俄性哲也1015
宮路洋一1016
中西達也0206
目迫大輔0204
*大関吉明0102
*炭田健二0105
*工藤英嗣0011
別府真司0017
宮川浩一0011
*は引退

騎乗騎手

厩舎以上に騎手成績は割れているうえ、引退した倉兼、西川両騎手が上位だったため騎手狙いというのはなかなか難しい印象を受ける。

騎手1着2着3着騎乗数
*倉兼育康2106
*西川敏弘1228
宮川 実1208
赤岡修次1138
上田将司1117
永森大智10110
佐原秀泰1016
[金]吉原寛人1001
郷間勇太1003
*中西達也0203
岡村卓弥0106
塚本雄大0012
林 謙佑0013
*は引退

払戻金

5つの賭式をピックアップ。期間中の払戻結果の傾向を探った。

傾向としては上位人気がすんなり来やすいのは単勝式のみで、あとは波乱傾向がかなり強い感がある。特に三連勝式はこの10年1番人気での決着がなく、何らかの波乱要素は考えておく必要がありそうである。

単勝式

期間中単勝1番人気馬の勝利が5度、2番人気馬の勝利が2度あり、単勝式はまずまず上位人気馬の安心感がある。ただ、1番人気勝利でも2倍以上のケースが3度あり、メンバーによっては一本被りにならない回もあったことをうかがわせる。

払戻金中央値:280円(最低110円~最高1,590円)
人気中央値:2番人気(最高1人気~最低6人気)

払戻金(円)200未満200~500510~1,0001,010以上
回数2503
単勝人気1234~56以下
回数52021

馬番連勝複式

期間中、馬複1番人気決着はわずか2度。単勝1番人気馬の連対は6度と、軸として絶対感はやや薄いという傾向が見える。連対でも下位人気馬が入るケースも多く傾向把握が難しい。払戻金としては100円台がない一方、人気薄同士でも万馬券とはなっておらず、人気が伯仲するケースがあるようにも思える。

払戻金中央値:1,390円(最低290円~最高6,080円)
人気中央値:6番人気(最高1人気~最低18人気)

払戻金(円)200未満200~500510~1,0001,010~3,0003,010以上
回数03124
馬複人気12~34~56~1011以下
回数22132

馬番連勝単式

期間中の馬単1番人気決着は馬複と同じく2度に留まり、いずれも単勝1番人気馬勝利から相手が2もしくは3番人気馬であった。このような順当的な決着が少なく、30倍を超える払戻が期間内で半数を占める波乱ぶりだが、万馬券は2018年の1度だけに留まる。

払戻金中央値:3,095円(最低450円~最高12,210円)
人気中央値:9番人気(最高1人気~最低29人気)

払戻金(円)500未満500~10001,010~3,0003,010以上
回数2125
馬単人気12~56~1011~2021以下
回数23023

三連勝複式

期間中三連複の1、2番人気決着はなく最高は3番人気。5番人気以内決着も4度と半数以下に留まる。ただ、期間中8度は単勝1番人気馬が3着以内に入っていることもあってか、万馬券となったのは1度だけである。

払戻金中央値:2,190円(最低920円~最高15,120円)
人気中央値:7番人気(最高3人気~最低30人気)

払戻金(円)500未満500~1,0001,010~30003,010~10,00010,010以上
回数01531
三連複人気12~56~1011~2021以下
回数04312

三連勝単式

期間中、三連単1番人気決着はなく最高でも9番人気となっており、最低の払戻額も2016年に記録した3,280円となっており高い印象を受ける。10万円を超える払戻はないものの、単勝1番人気馬が絡んでも万馬券となったケースが4度あり、メンバー次第では手広く狙っておいてもよさそうだ。

払戻金中央値:16,325円(最低3,280円~最高41,280円)
人気中央値:40番人気(最高9人気~最低121人気)

払戻金(円)1,000
未満
1,000~
5,000
5,010~
10,000
10,010~
100,000
100,010以上
回数02260
三連単人気12~1011~5051~100101以下
回数01513

記録

※騎手・調教師は3勝以上

勝利回数上位騎手

3勝
倉兼育康(1,6,11)

勝利回数上位調教師

(該当なし)

連覇

(なし)

前年度開催

今年度結果

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