2024年2月26日、令和6(2024)年度の高知けいば開催日程が発表されました。それによると、令和6年度の高知けいばは令和5(2023)年度より1日減の19回108日の開催が予定されています。毎年恒例のまとめと分析です。
(2024.3.1 長期休催が馬場改修のためとの点追記)
(2024.4.10 高知・佐賀スタリオンシリーズの項訂正)
(2024.8.2 番組編成要領や別途発表されている内容で判明した点追記)
開催日程
太字=準重賞・重賞
(赤は牝馬限定、緑は2・3歳限定、青は条件級限定)
高デ=高知デビュー馬限定競走
地デ=地方競馬デビュー馬限定競走
地全交=地方全国交流競走
GL=「グランディールレディスシリーズ」
J認=JRA上級認定競走
J認(重)=JRA重賞級認定競走
サイクル枠(※枠配置・区分けは傾向からの推定です)
灰=2週完結編成(二走目設定可)
青=1週完結(二走目設定なし)
黒=記者選抜戦(一発逆転ファイナルレース)が設定されないサイクル(2週完結編成(二走目設定可))
===4週休催===
令和6年度高知けいば開催日程のポイント
基本は変わらず土・日→日・火・水
編成サイクルは前年度と同じ30サイクルと推定されます。近年の傾向どおり、年内の開催は週2回の原則土・日(月曜が祝日の場合は日・月)開催、年末年始の変則開催を挟み、来年に入ると週3回開催となり、一部の例外を除き日・火・水開催となります。
今年度は最初の週から
令和6年度の開幕は最初の週となる4月6日(土)です。例年、年度最初の週はお休みですが、今年は曜日の配置の関係で代わりに3月最終週が休催になっています。
約1か月の長期休催期間あり
令和6年度開催では、8月上旬から9月上旬にかけて約1か月間の休催期間が設けられており、8月4日(日)の次は9月7日(土)まで開催がありません。直近では2000年に2月13日の開催の次は3月18日まで1か月以上開催がなかったケースがありますが、当時は現在と開催のスタイルが異なっており、毎週土日開催を基本とした時代に入ってからこれほど大規模な休催期間が設定されるのは初めてと思われます。
一方で、従来は年に数回、休催となる週を入れていましたが、令和6年度開催では他に年度途中の休催週は設定されていません。これにより、年間トータルでは例年とほぼ同じ開催数を確保されています。
なお、2024年2月27日放送のレース展望番組「モーニング展望。」にて、この休催期間を利用して馬場の改修を行うことが明かされており、この改修が5年間の長期計画により行うことから、計画期間内は長期休催を含んだ日程となるのではとのことでした。
3日以上連続開催は1回だけ
令和6年度の3日以上の連続開催は1回で前年度比1回減。天皇誕生日と振替休日が絡む2025年2月23日~25日に3日連続開催が組まれるのみとなっています。
また、2020年から2024年まで1月に組まれていた4日間連続開催は組まれずに3日間開催に変わっており、開催日数1日減はこれが要因となっています。
一方、大晦日・元日の絡む第17サイクルは土・日・火・水と5日間で4日開催することとなっており、近年同様ほぼ連続開催に近い形で開催されます。
重賞の変更点
重賞競走は20競走で昨年度からの増減はありません。
時期が若干移動した競走はあり、主なものでは夏季に休催期間が設定されたことで、この期間中に例年開催されていた「建依別賞」は休催明けの9月に移動しています。また、「黒潮菊花賞」は前年度と同じ8月開催ながら8月4日と歴史上最も早期に行われ、令和6年度の高知3歳三冠路線は8月上旬で決する形となります。
この他、「福永洋一記念」が開設以来初めてとなる日曜開催で実施されます。
なお、前身となる「やいろ鳥賞」時代の1989年から付されていたと思われる「高知優駿」の副題「黒潮ダービー」は、平地地方競馬の全国的な流れに合わせて今年度から外されています。
- 2024年6月16日
「第52回高知優駿」
(3歳・1900m)
(地方全国交流競走)
副題の「黒潮ダービー」を削除 - 2024年9月16日
「第47回建依別賞」
(3歳以上・1400m)
開催時期を8月→9月へ変更
準重賞の変更点
準重賞競走は24競走設定され、3歳準重賞が1競走減となります。
「高知・佐賀スタリオンシリーズ」のレース名が変更
※掲載開始当初は内容に誤りがあり、訂正しています。
2016年に創設された、優勝馬の馬主に指定された種牡馬の種付権が贈呈される「JBC協会協賛 高知・佐賀スタリオンシリーズ」は、これまで種付権対象の種牡馬の名前がレース名となっていましたが、今年度からは名称が変更され、高知競馬場周辺の地名を付けたものに改められました。一部の名称は一時オープン準重賞として設定されていた名称が復活しています。
なお、2019年度まで行われた旧「瀬戸特別」、旧「横浜特別」も含め、名称が復活した準重賞は、以前設定されていた時と競走条件は異なります。また「御畳瀬特別」は2004年5月に当時のF級選抜馬による特別競走として行われたことがあります。
- 2024年5月11日
準重賞「春野特別」
(4歳以上・1400m)
競走名を「ベストウォーリア賞」→「春野特別」に変更 - 2024年6月8日
準重賞「瀬戸特別」
(4歳以上・1600m)
競走名を「カレンブラックヒル賞」→「瀬戸特別」に変更 - 2024年6月22日
準重賞「御畳瀬特別」(御畳瀬の読みは「みませ」)
(3歳以上・1800m)
競走名を「サトノアラジン賞」→「御畳瀬特別」とし、開催時期を7月→6月に変更 - 2024年10月13日
準重賞「横浜特別」
(3歳以上・1400m)
競走名を「レッドファルクス賞」→「横浜特別」に変更 - 2024年12月7日
準重賞「長浜特別」
(3歳以上・1800m)
競走名を「キセキ賞」→「長浜特別」に変更
グランディールレディスシリーズ
牝馬限定準重賞「グランディールレディスシリーズ」は前年度と同じく4競走で変更はありませんが、3戦目の「ミラク特別」が9月開催となります。
- 2024年9月28日
準重賞「ミラク特別」
(3歳以上牝馬・1400m)
開催時期を10月→9月に変更
一般格条件準重賞
出走資格を一般格のB級以下もしくはC級以下と限定した条件準重賞は昨年同様7競走実施されますが、一部競走の開催時期が変更となります。
- 2024年6月1日
準重賞「丸山台特別」
4歳以上C級以下・1900m
開催時期を5月→6月に変更 - 2024年11月23日
準重賞「仁淀川特別」
3歳以上B級以下・1400m
開催時期を7月→11月に変更
2歳準重賞
2歳準重賞は前年度と同じ3競走で変更はありません。なお、「ユースチャレンジシリーズ」という副題が付くかはリリースでは確認できませんでした。
3歳準重賞
3歳準重賞(現2歳馬の明け3歳を含む)は1競走減の5競走となっており、2014年度から夏の1400m準重賞として行われてきた「栴檀特別」が非開催となります。
- 準重賞「栴檀特別」
(3歳・1400m)
おわりに
令和6年度は競走の設定や開催日数自体には大きな変化はないものの、1か月に及ぶ休催期間があるのが最大の特徴です。酷暑期に設定された点は、人馬の体調管理にはメリットがあると思われますが、在厩馬は長い休養を取ることになるため、様々な面で例年とは勝手が違う面が出てくるやもしれません。
ともあれ、令和6年度の競走日程が固まりました。新年度も高知けいばを楽しみましょう。