(2016.5.14 初稿)
(更新)2023年6月訪問時の様子を加えて再構成
快晴の空の下。ここは高知競馬場入場門前。高知競馬場の入場門は競馬場前を通る県道に面した1か所だけです。
高知けいばが赤字即廃止の危機を乗り越え設備改善に着手した際に、この入場門周辺も段階的に修復されてきました。周辺の様子を含めて、入場門の周りを見ていきます。
駐車場
県道に面したところには小規模ながら駐車場が設けられています。近接したところにはもっと大規模な駐車場がありますが、当然この駐車場から埋まっていくイメージです。本場開催日でも場外発売から遊ぼうという人たち、また早い時間からバババパークへ遊びに来た方々はまずここに車を止めて入場門をくぐるという感じでしょうか。
無料送迎バスの往路便は画像中央のひさしのあたりで停車します。
入場門のすぐ前にも駐車スペースがありますが、収容台数はさほど多くなく、土日の高知けいば開催日にはたいてい「J-PLACE高知」の利用もあるため午前中の早い段階で埋まっていることも。なお、少数ながら身障者対応という表示がつけられている区画もあります。
バス停
入場門前のロータリーの県道側にはバスの停車スペースとして歩道に窪みが設けられており、とさでん交通の路線バスの停留所が設けられています。2019年10月から近隣を通っていた路線バスが土・日・祝日ダイヤのみ高知競馬場まで乗り入れるようになり、設置されたものです。
なお、無料送迎バスの復路便はこの停留所から発車します。
屋根
屋根に描かれた「高知競馬場」の文字と夜さ恋ナイターのロゴ。これは2016年の黒船賞前にお色直しが行われたものです。
入場門
現在のゲートは2016年秋に設置されたもの。夜さ恋ナイターのシンボルカラーである紺色が昼間でも映えます。入場列の区分が分けられており、ゲート下に設置された改札ラッチで通路が分けられています。
ゲートにはおなじみの「高知けいば」ロゴ。昼間だとちょっとぼやっとした感じですが、
上の部分にはライトが組み込まれており、夜になるとまばゆく照らされています。
入場
場内への入場の際、入場料100円が必要となる場合と、入場無料となる場合が分かれています。場内の遊具施設「バババパーク」しか利用しない場合でも、入場料がかかる時間帯は入場料が必要です。
区分 | 入場時間帯 | 入場料 |
---|---|---|
高知けいば開催日 | 14時~20時 | 100円 |
上記以外 | 無料 | |
高知けいば非開催日 (場外発売のみの日) |
開場中 | 無料 |
基本的に入場料が必要になるのは高知競馬場で競馬が開催されている時間帯のみとなっており、開催日でも場外発売しか行われていない14時より前と、終盤の20時以降は無料となっています。以前は開催レース数によって徴収開始時刻が変動していましたが、現在のナイター開催では14時開始に固定されたようです。
なお、15歳未満は競馬開催の有無にかかわらず入場無料です。
入場券はなく、入場料の支払いは「現金」か「キャッシュレス投票カードの残高」の2種類。現金を係の方に手渡しするか、キャッシュレス投票カードを改札ラッチにあるカードリーダーにタッチし、残高から100円が引かれることで入場できます。
なお、高知競馬場で高知けいばのレースにキャッシュレス投票をした場合、次回来場の際の入場料が無料となる特典が付いています。
一方、無料入場の時間帯にはラッチ内に係の人もおらず、そのまま入場できます。
このほか、一旦入場した後、入場料徴収の時間帯に場外に出て、また場内に戻る場合は出る前に「再入場」の手続きができるようです。
外向前売発売所
ゲートの隣には外向前売発売の窓口。この部分は2019年に外装がリフォームされシックな印象になりました。
現在は、高知けいば開催日の10時~20時と、高知けいば非開催日でもJRA発売が行われている日の10時~16時に自動発払機が稼働しており、場内に入らず投票ができます。
そばには落ち着いてマークカードが塗れるよう机と椅子も。
その奥には当月の開催日程の案内看板。よくあるのは数字やレース名の部分をプレートにして差し替えるというのが多いですが、こちらは1枚もの。毎月貼り替えているんでしょうね。
建物の一番端には開場時間中に使用できるトイレが設置されています。
この看板は2016年5月の福永洋一記念のときにはまだなく、7月のトレノ賞の時に初めて見たので、その辺りで設置されたものと思われます。
おわりに
競馬場の顔ともいえる入場門周辺。高知けいばの経営回復によって古めかしかった部分はほぼ一新され、新型コロナウイルス禍を乗り越えて新たな取り組みも加わっています。
アーカイブス
バス停
バス停の旧看板。現在の路線バスが運行を始める前は高知県交通(とさでん交通の前身)の路線バスの停留所の看板が建てられており、大昔にも競馬場を通る路線バスがあった模様。ただ、路線バス廃止後も看板だけ放置されていたのですが、2016年5月の観戦時には撤去されていました。
入場門の看板類
以前は毛筆体で渋い「高知競馬場」の文字が屋根に入っていましたが、あまり目立っていない感じでした。
入場ゲートの上に掲げられていた看板。かつては高知県競馬組合の「KRA」ロゴがあしらわれていました。終盤は緊縮財政の影響もあってか、かなり経年劣化が進んでいました。
入場門
新型コロナウイルス流行前の2020年はじめまで
場外発売の時間帯はコインゲートを閉じて空いているスペースからフリー入場、一方、有料入場になるとここを仕切って左側は警備の人によるチェック、右は下のコインゲートを介して通る形となっていました。
有料入場用のゲートは無人のコインゲート式になっており、100円硬貨を投入するとバーが開くという各場で見られる方式。ただ、高知競馬場は場外発売のみの時間帯は無料入場できるため、その場合はコインゲートの電源は切られ「無料」と表示されています。結構周囲もスカスカなのでその時間帯は警備の人もおらず、ゲートを通らずともふつうに入れました。
2020年途中~2023年5月前半
新型コロナウイルス感染症対策が取られていた期間は、入場門の通路が明確に区分けされており、まず消毒液の自動噴霧器で手を洗ったのち、ゲートを通過。常時係員の方が居て、ここでマスク着用の確認やサーモグラフィーでの体温チェックも行われていました。この対策中の高知けいばは開催、非開催に関わらず終日入場無料とされていました。なお、2021年10~11月頃にコインゲートが撤去されており、代わりに改札ラッチが設置されました。
外向前売発売所
以前の外向発売所は白いタイル張りの外装でした。2015年の秋ごろは外向発売所のシャッターも錆だらけで、しかも明らかに夜さ恋ナイター開始(2009年)より前のルールと思しき注釈が未だにでかでかと書いてあったりと、ギリギリの経費削減が行われていた名残りが見られたままでした。このシャッターは2016年5月には綺麗になっていました。
窓口発売もあったほか、当時の入場料支払がコインゲートだったこともあって、両替機も設置されていました。机と椅子があるのは変わっていません。
現在開催案内看板の下の窓口は閉じられたままですが、ここにはかつて特別観覧席の指定席券の発売窓口がありました。当時特別観覧席は電算管理されており、ここで電車の切符のような指定席券を買い、それでスタンドへ…という流れだったようです。経営難の時代になって、直接特別観覧席のあるスタンド4階へ行って席を選ぶ方式に変わったため、窓口も閉鎖。ただ、この表示はながらく手付かずで残されており、錆びた残席表示のマグサイン盤も外装リニューアルまで残されたままでした。