(2024年 馬場状態 4/29まで) [良]8 [良→稍重]1 [稍重]6 [重]13 [不良→重]1 [重→不良]1 [不良]16
重賞競走

【高知けいばの重賞】黒潮マイルチャンピオンシップ

秋の高知マイル王決定戦!

基本情報

創  設
1997年
出走資格
・3歳以上
・出走申込時所属場で1走以上
競走距離
1600m
出走頭数
11頭以内
負担重量
57kg(牝馬2kg減)
本 賞 金
1着:1,000万円
2着:350万円
3着:200万円
4着:150万円
5着:100万円
(着外賞金:50万円)

今年度開催

日刊スポーツ杯
第19回黒潮マイルチャンピオンシップ
開催日:2023(令和5)年11月5日(日)

歴代優勝馬・競走成績

※競走成績は1998年以降

レースレコード

2015年11月8日 第11回
メイショウツチヤマ(57kg)
(牡8 松木啓助厩舎/赤岡修次騎手)
1:42.5(晴・不良)

概要

秋に開催される、現在高知けいばの古馬では3競走あるマイル重賞の一つ。残る2つは往年の大騎手の名を冠した春の「福永洋一記念」、冬の黒船賞選考競走である「だるま夕日賞」といずれも目立つ競走であるが、歴史は本競走が最も長く、高知けいばの経営難期には休止された過去も持つ。

大晦日の長距離重賞「高知県知事賞」や年明けの短距離重賞が続く黒船賞選考競走路線が視界に入る時期に行われるマイル重賞とあってか、例年メンバーが揃う傾向にある。

競走名の由来

1600mの頂上決戦を表す「マイルチャンピオンシップ」に高知県沖の太平洋を流れる海流「黒潮」を冠したものと推測

出走馬選出基準

  • 高知県競馬組合による選出

ローテーション

歴史

本競走は「重賞競走の体系化」と称して高知けいばの重賞競走が再編された1997年に創設。当初は11月開催で、高知古馬唯一の1600mで行われる別定重量の重賞としてスタートした。しかし、ほどなく高知けいばの経営危機が表面化する。賞金減額が1度行われた後、開催時期が11月に変更された2000年開催の第4回をもって休止に追い込まれた。

緊縮化の時期にはサラ系古馬重賞が年間5競走にまで絞り込まれたが、2007年から本競走と同様に休止された重賞が徐々に再開され、2009年に「魅力ある番組作りの一環」という名目(再開を発表する当時のニュースリリースより)で再開となる。形式は当時の重賞の標準スタイルに合わせられ、賞金は休止前の4分の1で当時の水準である1着50万円となり、近畿・中国地区との交流競走となった(2011年に兵庫から1頭遠征、2012年は中国地区交流)。

2013年以降は高知所属馬のみの重賞となる。この年は1着が下村瑠衣騎手騎乗のトニフィカーレ、2着が別府真衣騎手騎乗のヒロカミヒメと女性騎手が騎乗する4歳牝馬2頭が連対する決着となっている。
この年以降は賞金の増額が続き、2019年以降は創設当時の1着賞金を上回っている。

「黒潮マイルチャンピオンシップ」タイムライン
  • 1997年
    (第1回)
    12月開催の4歳以上オープン別定重量1600m戦として創設

    1着賞金250万円(第2回まで)

  • 2000年
    (第4回)
    11月開催に変更。この回を最後に一旦休止。

    第3回以降1着賞金200万円

  • 2009年
    (第5回)
    11月開催の3歳以上定量1600m戦で近畿・中国・四国地区交流競走として再開

    他地区出走枠を兵庫・福山所属8頭以内とする
    1着賞金50万円(第8回まで、以降増額)

  • 2012年
    (第8回)
    中国・四国地区交流競走に変更

    他地区出走枠を福山所属5頭以内に変更

  • 2013年
    (第9回)
    高知所属馬のみの重賞に変更
    女性騎手騎乗の牝馬2頭によるワンツー決着となる

    1着賞金60万円に変更(以降増額)

傾向(過去10年)

2013年(第9回)~2022年(第18回)までの成績を集計し、傾向を分析する。

天候・馬場状態

期間内だけでなく過去18回の歴史上、雨天で行われたことがないという特異日的なジンクスを持つ競走となっている。また、馬場状態も「良・稍重」と「重・不良」で半々となっており、乾き寄りの馬場で行われる傾向が高い競走となっている。

天候稍重不良
2121
0202
0000

走破時計

期間中の3着内馬の走破時計の分布を集計した。

良馬場2戦の平均勝ち時計が1分46秒15、稍重馬場3戦の勝ち時計は1分46秒17、重馬場2戦の平均勝ち時計が1分43秒50、不良3戦の平均勝ち時計は1分42秒77となっている。勝ち時計のかかり方は「良・稍重」と「重・不良」で3秒の差が生じ、はっきりと分かれている。

3着内時計も概ねその傾向に沿っており、重や不良の場合はある程度スピード性能が求められる傾向がある。一方、良馬場や稍重馬場の開催では年ごとに時計のばらつきがあるため、展開による左右も起きやすい傾向があると言えるが、中でも上位3頭が1分49秒台の走破時計で決着した第9回(2013年)の稍重開催はかなり極端な例といえる。

3着内馬走破時計稍重不良
1分42秒台0012
1分43秒台0024
1分44秒台0132
1分45秒台3501
1分46秒台0000
1分47秒台3000
1分48秒台0000
1分49秒台0300

単勝人気

期間中は単勝1番人気馬が5勝、連対率は6割となっており、単勝人気が圧倒的な信頼度に繋がるとは言いにくい数値となっている。2~3番人気も期間中の連対率は5割となっており、安易に単勝上位人気だけで固めてしまうのは少し心もとない。

単勝人気1着2着3着4・5着6着以下
1番人気51112
2番人気14212
3番人気32212
4番人気10333
5番人気01144
6番以下0211037

性別

期間中牡馬の優勝は6度だが、サクラシャイニーが連覇しているので実数は5頭。また、セン馬は3度あるが、こちらもスペルマロンの連覇があり実数は2頭。2019~2021年はセン馬が3連覇しており、珍しい記録となっている。
牝馬は出走数自体が少ないが、2013年は牝馬ワンツーかつ、両馬の鞍上が共に女性騎手という珍しい事例が起きたこともある。(優勝:トニフィカーレ(下村瑠衣騎手)、2着:ヒロカミヒメ(別府真衣騎手))

性別1着2着3着4・5着6着以下
牡馬6681739
セン馬33217
牝馬11024

馬齢

高知けいばの重賞は高齢馬の活躍が多いとされるが、本競走に関しては優勝こそ期間中は8歳馬が4勝と抜けているものの、若年層の優勝や連対も比較的あり、あまり強い傾向は出ていない。9歳以上馬の優勝の中では、初回から通算しても2016年に10歳で優勝したサクラシャイニーが最高齢となっている。

馬齢1着2着3着4・5着6着以下
3歳00001
4歳12044
5歳132212
6歳223114
7歳12086
8歳41247
9歳以上10316

発走枠

マイルは内枠有利と言われるが期間中は1枠3勝、2枠も馬券内馬実績多数と好相性感がある。一方で5枠も3勝している他、勝ち馬は出ていないが7枠が2、3着を3頭ずつ出している。こうみると3枠だけ極端に低いような印象はある。

1着2着3着4着
以下
1枠3105
2枠1135
3枠1009
4枠1117
5枠3007
6枠1319
7枠03312
8枠01216

調教師・騎手

期間内に3着内が1回以上ある馬を対象として、所属していた厩舎、騎手を集計した。

調教師

上級格付け馬を多く擁する別府真司調教師が3勝している。期間中、上位入りの馬の所属厩舎はあまり散らばっていない。

調教師1着2着3着出走頭数
別府真司31117
田中 守21111
松木啓助2029
*大関吉明1208
打越勇児11112
那俄性哲也1017
雑賀正光02217
*炭田健二0206
工藤真司0114
川野勇馬0012
*は引退

騎乗騎手

一方、上位入りの騎手は赤岡修次騎手と引退した倉兼育康騎手がともに3勝ずつしている反面、少数回だけ馬券に絡んでいるといった騎手が多く、人数自体は多い。既に引退した騎手が多く絡んでいる点も目を引く。

騎手1着2着3着騎乗数
赤岡修次30110
*倉兼育康3127
宮川 実1116
*西川敏弘1108
*下村瑠衣1002
*三村展久1002
永森大智0219
*中西達也0204
岡村卓弥0118
*別府真衣0102
多田羅誠也0102
[兵]下原 理0011
林 謙佑0015
佐原秀泰0015
上田将司0016

払戻金

5つの賭式をピックアップ。期間中の払戻結果の傾向を探った。

傾向としては基本的に上位人気の信頼度は高いと考えてよさそう。二連勝式に関してはあまり人気薄を狙うのは気が引ける傾向となっている。ただ単式馬券に関しては人気と着順の入れ替わりは起きているため、裏目は抑えておいてもといった感がある。
期間中では2013年に極端に荒れたために数値を押し上げているが、派手に荒れる払戻が頻発する傾向とはいえないため、冷静な検討が肝要と思われる。

単勝式

払戻金中央値:255円(最低110円~最高1,400円)
人気中央値:2番人気(最高1人気~最低4人気)

払戻金(円)200未満200~500510~1,0001,010以上
回数5311
単勝人気1234~56以下
回数51310

期間中の単勝1番人気勝利は5度で200円未満の払戻は全てこのケース。最も波乱となった時でも4番人気であり、極端な人気薄狙いは得策ではない傾向が出ている。

馬番連勝複式

払戻金中央値:670円(最低230円~最高15,090円)
人気中央値:3番人気(最高1人気~最低22人気)

払戻金(円)200未満200~500510~1,0001,010以上
回数0442
馬複人気12~34~56~1011以下
回数25102

期間中の馬複1番人気決着は2度の一方、2~3番人気が5度ある。2番人気以内のどちらか1頭は連対するケースが実に9度あり、上位人気は絡めておかないという気になるデータとなっている。11番人気以下は2度だけであり、あまり極端な人気薄を狙うのは気が引ける傾向も出ている。

馬番連勝単式

払戻金中央値:1,040円(最低270円~最高41,090円)
人気中央値:5番人気(最高1人気~最低41人気)

払戻金(円)500未満500~10001,010~3,0003,010以上
回数2332
馬単人気12~56~1011~2021以下
回数24211

期間中の馬単1番人気決着は2度だが、1桁人気決着が8度を占める。前述のとおり、上位人気馬の連対が多いため、人気薄同士は気が引ける傾向だが、人気上位馬同士でも「下位人気」→「上位人気」は過去起きており、こちらがかかるのを狙う手はある。

三連勝複式

払戻金中央値:1,110円(最低180円~最高18,490円)
人気中央値:5番人気(最高1人気~最低30人気)

払戻金(円)500未満500~1,0001,010~30003,010~10,00010,010以上
回数41221
三連複人気12~56~1011~2021以下
回数42103

三連複1番人気決着は単勝上位人気3頭で上位独占のケースで期間中4度、1桁人気決着は7度と人気寄りの決着が多い。上位人気馬がそれに応えることが多いため、中穴人気馬が1頭でも飛び込んでくれば跳ねているため、傾向から見れば人気は抑えつつも広く行けばあるいは…という可能性は感じられるものの、万馬券が出たのは波乱となった2013年のみである。

三連勝単式

払戻金中央値:4,360円(最低510円~最高351,880円)
人気中央値:12番人気(最高2人気~最低244人気)

払戻金(円)1,000
未満
1,000~
5,000
5,010~
10,000
10,010~
100,000
100,010以上
回数14131
三連単人気12~1011~5051~100101以下
回数05212

三連単1番人気決着はない。ただ1桁人気決着の5度は全て5番人気以内となっている。唯一の払戻金1,000円未満の決着は「1→2→3人気決着」の2014年。人気順との入れ替わりというケースは起きており、それによる跳ねは見込めそう。

記録

※馬は2勝以上、騎手・調教師は3勝以上

勝利回数上位馬

2勝
ジョインアゲン(5,6)
サクラシャイニー(10,12)
スペルマロン(16,17)

勝利回数上位騎手

6勝
赤岡修次(2,5,8,10,11,12)
3勝
西川敏弘(4,7,15)
倉兼育康(14,16,17)

勝利回数上位調教師

4勝
別府真司(7,14,16,17)
3勝
田中 守(8,10,12)

連覇
  • ジョインアゲン
    第5・6回(2009,2010)
  • スペルマロン
    第16・17回(2020,2021)
  • 赤岡修次騎手(3連覇)
    第10・12回サクラシャイニー(2014,2016)
    第11回メイショウツチヤマ(2015)
  • 倉兼育康騎手
    第16・17回スペルマロン(2020,2021)
  • 別府真司調教師
    第16・17回スペルマロン(2020,2021)

前年度開催

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