11月21日(金)に名古屋競馬場で行われた重賞「第55回東海菊花賞(SPI)」(南関東・北陸・東海・近畿・四国・九州地区交流競走)に高知競馬からは、ハリマノワタリドリ(雑賀正光厩舎/永森大智騎手騎乗)、サトノロマネ(雑賀正光厩舎/中村尚平騎手騎乗)、サイモンリッター(別府真司厩舎/上田将司騎手騎乗)の3頭が出走しました。人気は高知20戦すべて3着以内、連対率95%を誇るサイモンリッターが高知での格付けは一番低いながら5番人気。一方、高知馬3頭では唯一の重賞勝ち馬であるハリマノワタリドリは10番人気、昨年4着のサトノロマネは11番人気と人気薄。近走の着順実績が反映したような単勝人気となりました。
レースは夏の東海転入以来4戦2勝2着2回で2番人気に推された3歳牡馬キーウエストがハナを取り、サトノロマネや重賞2連勝を含む9連勝中の1番人気・3歳牝馬ノゾミダイヤらで先団を形成。ハリマノワタリドリは内に切り込んで2番手集団、サイモンリッターもそこに取り付く形で進んでいきます。
キーウエストのペースでレースはよどみなく進み、サトノロマネも2番手、ノゾミダイヤが3番手という形で固まったまま残り600あたりで最内からハリマノワタリドリが位置を上げていきます。サトノロマネは苦しくなってきた中、キーウエストとノゾミダイヤにハリマノワタリドリが割り込む形で最後の直線へ。
キーウエストがそのまま逃げ切りを図る一方、ノゾミダイヤは最後のひと脚が発揮できずハリマノワタリドリに交わされる形で3着。結局キーウエストの逃げ切り勝ちとなり、ハリマノワタリドリが低評価をくつがえす2着入りとなりました。その後は5馬身離れて4頭固まっての入線となり、なんとかサトノロマネは5着で掲示板確保。一方、自身初の輸送競馬となり、さらに自己最長の1900m戦かつ57キロを背負うのも初だったサイモンリッターは7着に終わりました。
キーウエストがそのまま逃げ切りを図る一方、ノゾミダイヤは最後のひと脚が発揮できずハリマノワタリドリに交わされる形で3着。結局キーウエストの逃げ切り勝ちとなり、ハリマノワタリドリが低評価をくつがえす2着入りとなりました。その後は5馬身離れて4頭固まっての入線となり、なんとかサトノロマネは5着で掲示板確保。一方、自身初の輸送競馬となり、さらに自己最長の1900m戦かつ57キロを背負うのも初だったサイモンリッターは7着に終わりました。
単勝2番人気と1番人気に割って入った10番人気の連対で配当は大きく跳ね上がり、枠複万馬券、馬複2万馬券、馬単4万馬券。三連単は13万馬券という大波乱決着となりました。日常はマイルまでしか行われない高知競馬にあって、A級上位馬のハイレベルぶりからもなかなか存在感が発揮できなかった近走のハリマノワタリドリ。しかし、どちらかというと長距離に向く差しタイプ的な評価があっただけに、高知の同距離重賞「珊瑚冠賞」でグランシュヴァリエを破っていたことも考えてもこの条件はベストだったのかもしれません。
これで東海菊花賞は2011年から4年連続で高知馬の入着となりました。東海菊花賞への高知馬遠征は同競走がダートグレード競走だった時代の1999年~2000年に出走があり(当時GII格付け)、一旦東海地区限定や地区を限った地方交流となった時期を経て、2009年から交流地区に四国地区が加わるなど変遷を経ていますが、それらを通じて、連対、馬券圏内入りは今回が初となっています。
本競走の2着賞金は69万円、5着賞金は12万円となっており、東海地区の賞金は60%換算となることから、両馬の番組賞金は下記の通りとなります。
ハリマノワタリドリ 1,849,000+(690,000×0.7=414,000)=2,263,000(A)
サトノロマネ 2,860,000+(120,000×0.6=72,000)=2,932,000(A)
ハリマノワタリドリ鞍乗の永森大智騎手は今年オグリキャップ記念でも勝利をあげていますし、赤岡修次騎手が今年のスーパージョッキーズトライアル優勝を決めたのも名古屋。エプソムアーロンが笠松のオッズパークグランプリを優勝したりと東海地区は高知勢にとって相性がいいような印象があります。高知勢が名古屋・笠松に来たときにはちょっと抑えておくといいことがあるかも。