9月21日(日)に佐賀競馬場で行われた重賞「第11回ロータスクラウン賞」(四国・九州地区交流競走)に高知競馬からは、クロスオーバー(別府真司厩舎/[佐]山口 勲騎手騎乗)とオールラウンド(別府真司厩舎/[佐]田中 純騎手騎乗)の2頭が出走。1月の「花吹雪賞」と4月の「ル・プランタン賞」を勝ったクロスオーバーが1番人気、6月の「九州ダービー栄城賞」を勝ったオールラウンドが2番人気と高知勢が上位人気を占めることとなり、佐賀で全国相手の舞台への足がかりをつかんだ2頭が果たして最後の佐賀3歳交流重賞でどんな走りを見せるかが注目されました。
レースはクロスオーバーが勢いよく飛び出すも、2番手に付ける形。オールラウンドは相変わらずゆったりとしたスタートで後方2番手からレースを進めます。2周目の向こう正面後半で徐々にハナをいくサカエダリアーナを徐々に追い詰め始めると徐々にほかの各馬も動きはじめ、ここでクロスオーバーが先頭に。一方、オールラウンドも徐々に位置を上げ始めており、3コーナー過ぎでは先団を捕らえうる位置までは上げてきていました。
直線では後続を3馬身あまり離して逃げ切り体制に入り、後続からはテッド、そしてオールラウンドもラストスパートに入りますが、及ばず。クロスオーバーが見事に優勝を飾りました。2着はテッド、オールラウンドは九州ダービー栄城賞ほどの切れた末脚とはならなかったものの、3着に食い込む結果となりました。
これで、2014年の佐賀競馬におけるS1格付けの3歳重賞5競走のうち、交流でない「飛燕賞」を除いた4競走すべてを高知競馬所属馬が優勝するという非常に珍しい結果となりました。また、2頭を管理する別府真司調教師は3歳交流重賞4競走完全制覇を成し遂げたこととなります。
「ロータスクラウン賞」の高知競馬所属馬の優勝ははじめて。連対も2009回の第6回でリワードブライトン(雑賀正光厩舎/赤岡修次騎手鞍乗)が2着入りしたのが唯一で、それ以来となります。
本競走の1着賞金は180万円、3着賞金は16万2千円となっており、佐賀の賞金は70%換算となることから、両馬の番組賞金は下記の通りとなります。
クロスオーバー 4,135,000+(1,800,000×0.7=1,260,000)=5,395,000(A)
オールラウンド 3,929,000+(162,000×0.7≒113,000)=4,042,000(A)
なお、「第11回ロータスクラウン賞」は、11月24日に盛岡競馬場で行われる地方全国交流「第27回ダービーグランプリ」の指定競走となっており、優勝したクロスオーバーにはこの競走優先出走権が与えられました。また、クロスオーバーは他場3歳交流重賞に優勝したことから、番組編成要領の規定により、今後3歳重賞開催時に高知で出走する場合は、3歳重賞への強制編成となります。
クロスオーバー、オールラウンドとも最近はあまりにも大きすぎる舞台での出走が続いたため、さすがに成績的には奮っていませんでしたが、飛躍の地佐賀ではさすがのパフォーマンスを見せてくれました。3歳戦線も終盤となり、両馬はこれからどういう路線を歩むかはまだ伝わってきませんが、引き続きその動向に注目というところです。