1月19日(日)に佐賀競馬場で行われた3歳牝馬重賞「第55回花吹雪賞(S1)」(四国・九州地区交流競走)に、高知競馬からクロスオーバー(別府真司厩舎/畑中信司騎手鞍乗)が遠征。単勝2番人気につけていましたが、レースでは終始先行し、一旦後続馬に交わされたところでスパート。一時は独走に持ち込むと、最後は後続から1頭に猛追を受けたものの、なんとかハナ差凌いで優勝となりました。
高知競馬所属馬が、佐賀競馬の重賞競走で優勝したのは、1997年1月26日の同じく「第38回花吹雪賞」でイージースマイル(谷 力厩舎/赤岡修次騎手鞍乗)が優勝して以来、約17年ぶりのことのようです。
本競走の1着賞金は100万円。高知の番組賞金計算では、佐賀の賞金は70%換算となるため、70万円が番組賞金に加算されます。なお、クロスオーバーは高知での前走はC2-2で勝利し、C1級に昇級したばかりでしたが、高知でC1級を走ることなく、B級に昇級となり、今年の3歳馬の中で、B級昇級第1号となっています。
クロスオーバー 番組賞金935,000+(1,000,000×0.7=700,000)=1,635,000(C1→B)
また、今回は他場の重賞競走に勝利したことで、番組編成要領6(7)
に該当することになります。ただ、今回は「3歳」「牝馬限定」競走となるので、編成対象が「牝馬準重賞」なのか、「3歳重賞」なのかは読み取れませんでした。たぶん3歳重賞へ強制編成となり、3月の「土佐春花賞」が対象となりそうな感じがしますが。なお、牝馬準重賞は今年度の開催分は終了しています。
そして気になる点がもう1点。「花吹雪賞」は中央の3歳牝馬重賞「桜花賞(GI)」のトライアル競走への四国・九州地区代表としての出走権を争うレースでもあり、クロスオーバーは高知在籍馬ながら中央競馬の指定された競走へ出走できることとなりました。出走できるのは、
3.16報知杯フィリーズレビュー(GII) 阪神・芝1400m
3.8チューリップ賞(GIII) 阪神・芝1600m
3.15アネモネステークス(オープン特別) 中山・芝1600m
のいずれか。ちなみに1997年のイージースマイルは当時の「報知杯4歳牝馬特別」(現報知杯フィリーズレビュー)へ赤岡修次騎手の騎乗で挑戦し、16頭中15着の成績でした。
また、佐賀の競走なので、当然佐賀所属馬が例年この権利を得ることが多いものの、権利を行使したのは2004年のエスワンスペクター(報知杯フィリーズレビューに出走し、16頭中12着)が最後。このように、権利を行使しても苦戦は必至ということもあるため、クロスオーバー陣営がどういう判断を下すかが気になるところです。