(2024年 馬場状態 11/17まで) [良]18 [稍重→良]1 [良→稍重]1 [良→稍重→重]1 [稍重]19 [稍重→重]1 [重]19 [不良→重]1 [重→不良]2 [不良]33
レース編成・編成要領

平成30年度高知競馬番組編成要領より

 2018年4月1日に「平成30年度高知競馬番組編成要領」が発表されました。(高知競馬公式サイトでは2018年3月31日付けとして掲載、編成要領は2018年3月30日から適用、そのほかは4月1日から適用)
平成30年度高知競馬番組編成要領掲載ページ

 既に開催日程の発表段階で黒船賞・高知優駿・高知県知事賞を除く重賞の1着賞金引き上げが発表されていましたが、引き続き売上の増加が達成されたことを受け、新年度も賞金の引き上げ、手当の引き上げが行われた他、それに伴うクラス分けの番組賞金の範囲変更や、減量騎手の適用期間をJRAに合わせるなど競走関係の変更も行われています。
 例によって、旧要領と照らし合わせながら30年度の要領の変更点を見ていきます。

~番組編成要領~

●「1.出走の資格及び制限」の変更点

 高知競馬に出走申込み又は出走できる馬の規定について、これまであった『「伝貧検査(⼀⻫の検査を含む)を受けていない馬」に該当しない』という規定が削除されています(伝貧検査…「馬伝染性貧血」という馬特有の法定伝染病の検査)。これが起こると大変なことになってしまうことから、競馬界では検査することが一般的なようなのでよその編成要領をざっと見ても敢えて書いているところは見当たらなかったことから、それに合わせたと推測されます。

●「4.番組賞金」の変更点

 (1)(ア)で規定されている番組賞金の算出対象期間については開催日程に合わせて記述が変更されており、今年度は基本どおり9月までの開催は2016年4月1日~編成日までの番組賞金、10月以降は2016年10月1日~編成日となります。なお、今回は出走履歴に応じた番組賞金の換算率に変更はありません。

●「5.二歳及び三歳馬の取扱い」の変更点

 (4)で規定されている3歳格の競走の実施期限も開催日程に合わせて変更され、今年度は2018年9月30日までとなります(例年通り)。

●「6.番組の編成について」の変更点

 (1)で規定されている年間サイクル数は開催日程に合わせて今年度は30サイクルとなり、1サイクル減となっています。一方、(4)の競走馬の級区分については新年度から下記の通りとなります。C3級上以外の一般格各級の範囲が広げられており、C2級以上では普通競走勝ち→特別競走勝ちの最速2戦連勝で昇級となるようになっていましたが、新年度では昇級ラインギリギリからの普通競走勝ち→特別競走勝ちでは昇級ラインに届かず、もう一度同級の特別競走に出ることとなります。このため、新年度は昇級のペースがやや抑えられると思われます。

           (旧)           (新)
一般格 A級   360万超         430万超
    B級   250万超~360万    310万超~430万
    C1級  160万超~250万    210万超~310万
    C2級  100万超~160万    130万超~210万
    C3級上  60万超~100万     90万超~130万
    C3級下     0~ 60万        0~ 90万
3歳        30万未満の3歳馬    30万未満の3歳馬
2歳        30万未満の2歳馬    30万未満の2歳馬

●「8.負担重量」の変更点

 (1)(カ)に定める「別定重量1」(A-1選抜、オープン準重賞)における直近最上位競走・他場重賞勝利馬へのハンデ起算日の年度後半の計算開始日が開催日程に合わせて変更され、新年度は2018年10月1日の競走からハンデを一旦リセットとする形になります。
 また、(2)の騎手の免許取得期間・勝利度数に応じた減量特典が大きく改められ、下記の通りとなりました。一言で言えば中央競馬の見習騎手への減量特典と同一となっています。ただし、中央競馬所属騎手については「日本中央競馬会の指定した勝利度数とする」との規定が付け加えられているので、仮に中央競馬が年度途中に減量特典を改定した場合はそちらを優先することになります。

                    (旧)         (新)

騎手の免許の通算取得期間         3年未満      5年未満
かつ右記の勝利度数の場合 3Kg減量   0~ 20勝   0~ 30勝
             2Kg減量  21~ 30勝  31~ 50勝
             1Kg減量  31~100勝  51~100勝

※勝利度数の対象は初騎乗日~当該競走の出走投票締切の前日までの国内での勝利(この部分変更なし)

 あわせて、(3)で規定されている女性騎手の1Kg減量が適用されない競走が従来「重賞競走・JRA交流競走及び騎手招待競走」と明確に定義されていたものが、「重賞競走及び騎手招待など実施要領・細目で別に定める競走には適用しない」に変わっており、実施要領・細目が出る企画ものの特別競走については一律適用ではなく内容で判断する形にしたものと思われます。

~平成30年度 高知競馬重賞競走等一覧~

●「準重賞競走」の変更点

 開催日程発表時に既にあわせて発表されていますが、次の競走が追加されています。特に「山桃特別」で行われる1800m戦はひさびさの施行となります。

  • 「横浜特別」(3歳以上 1600m 「別定1」戦(最上位競走直近勝利馬にハンデ付加))
  • 「仙台屋桜特別」(3歳 1600m 定量重量戦)
  • 「山桃特別」(3歳 1800m 定量重量戦)
  • 「土佐水木特別」(3歳 1600m 定量重量戦)

~平成30年度 高知競馬賞金諸手当等支給要領~

●「1.馬主に対するもの」の変更点

(1)賞金
 重賞の1着賞金について、昨年大幅に増額された「高知県知事賞」「高知優駿」(いずれも1着500万円)及び「黒船賞」以外の重賞について増額されています。従来手当や付加賞金が厚かった2歳重賞は3歳重賞よりも本賞金を下げていましたが、今年度から3歳重賞と揃えられました。

古馬重賞 200万円→250万円
3歳重賞 160万円→210万円
2歳重賞 140万円→210万円

 準重賞以下の競走での1着賞金変更は「2歳新馬戦」(特別競走)のみで、50万円から70万円への増額となっています。一方、「黒船賞」を除く競走で、2着賞金がこれまで1着賞金の25%となっていましたが、これが「黒船賞」と全級の二走目戦を除いて1着賞金の30%に増額されており、いわゆる「155方式」から「160方式(1着を100として2着30、3着15、4着10、5着5)」への変更が行われています。なお、「黒船賞」と全級の二走目戦は賞金の変更もなく、引続き「150方式」のままとなっています。

 また、高知デビュー馬の増強策は新年度もさらに追加が行われ、新たに「デビュー手当」(1.(3))が新設されており、2歳馬が高知競馬で生涯初めての出走投票を行い出走(=「高知デビュー馬」)すると、10万円が支給されることとなりました。また、従前からの特別出走手当(1.(4))(「高知デビュー馬」は出走するごとに通常の出走手当に上乗せでこれが支給される)が2歳時は25,000円に対し3歳になると15,000円になっていたのですが、新年度からは3歳まで一律25,000円が維持されることとなっています。

●「2.調教師に対するもの」の変更点

 管理馬の上位入賞に対して支給される「調教師賞」(2.(1))の増額が「黒船賞以外の実施要領で定めない競走」で行われ、1着が4,000円から10,000円に、2着が2,000円から3,000円となっています(3着1,000円は変更なし)。

●「3.騎手に対するもの」の変更点

 騎乗馬の上位入賞に対して支給される「騎手賞」(3.(1))の増額も「黒船賞以外の実施要領で定めない競走」で行われ、1着が4,000円から10,000円に、2着が2,000円から3,000円となっています(3着1,000円は変更なし)。
 また、(5)で規定されている「開催手当」(開催前日に調整ルームに入寮して開催を終えたら支給)が1開催日につき2,200円から3,000円に増額されています。

●「4.きゅう務員に対するもの」の変更点

 担当馬の上位入賞に対して支給される「きゅう務員賞」(3.(1))の増額も「黒船賞以外の実施要領で定めない競走」で行われ、1着が4,000円から10,000円に、2着が2,000円から3,000円となっています(3着1,000円は変更なし)。
 また、新たに「きゅう務手当」(4.(5))として、担当馬の出走に対して1頭につき1,000円が新たに支給されることとなっています。

 2018年度の高知競馬の形態がこれでひとまず固まりました。また1年間思い思いの見方で楽しんでいきましょう。

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