日本で一番2歳戦がはじまるのが遅い高知競馬。JRA認定競走がなく新馬がめったに入らないのが大きな要因ですが、いただいたコメントや楽天競馬の高知競馬開催見解コラム(中島競馬號担当)によると、11月までの入厩を条件にした馬主会による2歳馬購入の補助制度を活用しての転入があるほか、12月は「金の鞍賞」など一部の2歳戦に付加賞金(NARから競馬組合に「新馬流通促進対策事業」による補助金が下りており、それを活用して1着50万円、以下…を支給。本賞金ではないことから番組賞金には換算されないためクラスは上がらない)が付くなどしており、諸々の活性化策を組み合わせた結果、転入馬を中心に2歳馬が増え、2歳戦が組めるようになってきます。今年は11月1週目から1サイクル1~2レース程度のペースで2歳格付け馬限定の2歳戦が組まれてきました。
が、今回の第17サイクルでは1週目にも2週目にも2歳戦が2レース組まれており、1週目の頃の公式サイトの編成状況では1週目も2週目もレース名は「2歳-1」「2歳-2」の表示。いやさすがにそれは違うんじゃ…と思ったら、2週目になると残った2歳戦は「2歳-3」「2歳-4」に変わっていました。
高知競馬のレース表示は、サイクル内に1度設定される基本のレース(1走目)は上位から「1組」「2組」…と上位から順に数字、基本のレースを走った馬の中で連闘する馬だけが走るいわゆる「二走目」は番組賞金順に「イ」「ロ」…とイロハ順にカタカナが付けられています。第17サイクル後半は「3組」、「4組」なので、原則どおりなら1走目の馬で1・2組の馬よりも下位の馬が走るということにでもなりますが、編成を見てみるとまるでそんなことはなく、さらに通常の編成の法則とはずいぶん離れた感じになっており…(馬名横は番組賞金)
12/1 1R 2歳-4 編成時点
キーゲーム 64,000 前走11/23 2歳-2 3着 (※出馬投票後に再編成され2歳-3で出走)
ラビットアドゥール 52,000 前走11/23 2歳-2 競争中止(騎手落馬)
ツリーナイナーズ 42,000 1週目編成後に転入
ブラウンエンジェル 28,000 1週目編成後に転入
アポロフェアリー 8,000 前走11/23 2歳-2 4着
デジタルスパーク 0 転入初戦(11/23 2歳-2回避)
ツキヨノユメ 0 転入初戦(11/23 2歳-2回避)
ミラクルホース 0 新馬
12/1 2R 2歳-3 編成時点
ニシノストーミング 320,000 前走11/23 2歳-1 3着 ※回避
ローズハニー 311,000 1週目編成後に転入 ※回避
リワードグリン 190,000 1週目編成後に転入
ジャストテイクワン 169,000 前走11/23 2歳-1 5着
ジョートップレディ 125,000 前走11/17 2歳 2着(11/23 2歳-1回避)
キンググレー 123,000 前走11/23 2歳-1 2着
セルゲイスター 67,000 前走11/23 2歳-1 4着
(キーゲームが4組から移動し3組で出走)
ということで、一走目ぽいレース名ですが、実際は今サイクル初戦の馬は半数で、残りは連闘馬。さらには第17サイクルの1週目の編成が終わった後に転入した馬も早々に登録されるという混ぜ混ぜなレースになりました。通常は、組名が数字のレースは1週目開始前にすべて編成されてしまうのですが、今回の2歳戦については、サイクル2週目にやる二走目戦と同じく、改めて2週目編成前に2歳戦だけ白紙にして、一から登録をとり、その時点の番組賞金順に編成した形を取ったようです。このため、通常は次のサイクルまで待つはずの1週目編成後の転入馬でも登録に間に合い、出走できるようになったようです。
連闘当たり前の高知競馬でも、さすがに一走目と連闘馬が混じることは、日程の都合でも起きない限りはないのですが、2歳戦だけは頭数が少なく、時間もないだけに、こういった編成も時にはやらざるを得ないというところでしょうか。回避馬が出た関係で4組から3組に1頭移してやりくりもしてますし…。
前週の2歳戦のうち、1組勝利のエイシンカシオペアは番組賞金が40万円を超えたため、2歳格卒業。2組勝利のバナージは今回未登録なので、前走勝った馬がいない中、連闘馬に転入初戦、さらには新馬もいるという何とも力の比較がしにくそうなレースになりました。ただでさえ今年の2歳戦は荒れまくっているだけに、今週もどんな結果が出てもおかしくない気がします。それはそれで面白そうですけどね。
(2013/11/30 いただいたコメントを元に記事を修正いたしました。)