(2024年 馬場状態 5/6まで) [良]8 [良→稍重]1 [稍重]7 [重]13 [不良→重]1 [重→不良]1 [不良]17
レースライナー

始動!!「ユースチャレンジシリーズ」

9月9日開催の新設準重賞「堆金菊(たいきんぎく)特別」(2歳・1300m)から、2023年の高知けいば2歳戦線の上位戦線がいよいよ始動する。そんな中、高知けいばの2歳の準重賞競走には今年度より新たに「ユースチャレンジシリーズ」というシリーズタイトルが付されることとなった。

ユースチャレンジシリーズの概要

高知県競馬組合によると、「ユースチャレンジシリーズ」として行われるのは2歳の準重賞競走として行われる以下の3競走で、高知けいばの中継映像を制作する株式会社山口シネマが協賛する「株式会社山口シネマ協賛ユースチャレンジシリーズ」として行われる。

高知けいば独自のシリーズ競走は牝馬限定準重賞の「グランディール レディスシリーズ」に続いて2つ目となるが、レディスシリーズと同様、ユースチャレンジシリーズとしての表彰はない。

日程競走条件備考
9月9日(土)準重賞
「堆金菊特別」
2歳
1300m
JRA認定競走
3着以内馬は「ネクストスター高知」優先出走
9月30日(土)準重賞
「潮菊特別」
2歳
1400m
JRA認定競走
3着以内馬は「ネクストスター高知」優先出走
11月25日(土)準重賞
「土佐寒蘭特別」
2歳高知デビュー
1600m
JRA認定競走
3着以内馬は「金の鞍賞」優先出走

上の舞台へ「チャレンジ」

高知けいばでは2歳馬の在籍頭数が充実してきたことに合わせて路線整備を行っており、準重賞は2021年に「土佐寒蘭特別」新設にはじまり、翌年に「潮菊特別」、今年の「堆金菊特別」と新設を続けたことで、9月から12月までの間、2歳馬には月1~2戦の主要競走が行われる体系が整備されている。
従来より準重賞上位馬には、続く重賞への優先出走権を付与するトライアル競走の役割が与えられていたが、今回のシリーズ競走化によって、競走名からも「若馬たちの重賞の舞台へのチャレンジ」レースであることをよりアピールする形となっている。

また、「全日本的なダート競走の体系整備」によって「黒潮ジュニアチャンピオンシップ」に替えて新設される重賞「ネクストスター高知」とともに、今回「ユースチャレンジシリーズ」競走となる準重賞3競走は今年度からJRA認定競走となった。優勝馬はJRA認定馬としてJRAの特別指定交流競走への出走権が与えられる。

つまり「ユースチャレンジシリーズ」は、JRAへの門戸を開くチャレンジレースとしての性格も秘めている。(実際に遠征を行うかは各陣営の判断である)

なお、高知けいばは、JRAと地方競馬の交流制度導入当時に新馬入厩が極めて少なかった状況も影響してか、現存する平地地方競馬の中で唯一JRA認定競走が全く実施されず、それが継続されていた。
このため、長年にわたって他の地方競馬に比べてJRAへの所属馬及び所属騎手のJRA遠征が困難であるというハンディを抱えていたのだが、制度導入から25年以上を経てようやく他の地方競馬と肩を並べることとなった。

(注)2020年に、地方競馬所属馬はJRA認定馬となっていなくても年齢に応じて定められた一定額以上のJRAのルールで換算された収得賞金を獲得していれば、特別指定交流競走へ出走できるように制度が改正されている。


「全日本的なダート競走の体系整備」の第1世代となる今年、高知けいばでも呼応するかのように新たな取り組みが実施されることになる。歴史は浅いとはいえ、これまでの2歳準重賞勝ち馬はその後重賞を制しており、今後の行方を占う大事な競走である。
チャレンジを成功させて、大舞台への飛躍を遂げるのはどの馬か。ディアマルコ、フリビオン、ユメノホノオといった地方競馬全体に名を轟かせた名馬に肩を並べる馬は現れるのか。「ユースチャンレンジシリーズ」第1戦となる「堆金菊特別」からさっそく注目である。

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