高知競馬のレース編成を決める「番組賞金」は、
4~9月:前々年度の4月1日~編成日
10~3月:前々年度の10月1日~編成日 の獲得本賞金をベースとして計算されます。
よって、この秋からの番組賞金は平成23(2011)年10月1日以降の競争で獲得した本賞金を、どこの競馬場で獲得したかによって決められた換算率を掛けながら、積み上げていきます。
となると、この10月からは、計算の起点が半年後ろにずれたので、平成23年4月1日~9月30日の間に獲得した本賞金が対象外となります。このとき、対象外になった賞金が大きいと、それまでいたクラスのボーダーラインを割り込んで降級が発生します。
クラス分けは
(一般馬(4歳以上))
A級:1,801,000円以上
B級:1,201,000円~1,800,000円
C1級:901,000円~1,200,000円
C2級:601,000円~900,000円
C3級:600,000円以下
2歳馬・3歳馬は年齢で単一クラス、3歳馬は10月からC3へ編入。2歳・3歳とも40万円以上になれば一般馬のクラスへ。
高知競馬の場合、賞金計算の起点が変わるとき以外は、賞金を取れば連動して番組賞金も積み上がっていくだけなので、降級があるのはこの春と秋の計算起点の変更時だけです。
では、今回どんな感じで降級しているかというと、といっても9月末の格付けはいちいち計算していられないので、9月までA級にいた馬のうち、大きく降級したのを見つけた分をあげておきます。
(A→C3)
ダイワコンフォート 2,613,000→273,000
(中央・3歳未勝利1勝、ほか3着2回・5着1回 -2,340,000円)
グランデセイフウ 2,079,000→579,000
(中央・2歳未勝利1勝 -1,500,000円)
マチカネカミカゼ 3,255,000→354,000円
(盛岡・せきれい賞勝利、OROカップ2着、門別・1勝3,4着各1回 -2,901,000円)
(A→C2)
エーシンアクセラン 2,085,000→763,000
(笠松・東海クラウン、ほか1勝2着2回 -1,322,000円)
ミハタマイラヴ 3,077,000→699,000
(大井・1勝2着1回3着1回4着3回5着1回 -2,378,000円)
ラポール 2,804,000→860,000
(中央・2着2回、3着1回、5着3回 -1,944,000円)
スウィングベル 2,507,000→851,000
(珊瑚冠賞勝ち。ほか高知・10勝3着1回 -1,656,000円)
テラモガルダン 2,377,000→777,000
(大井・3勝 -1,600,000円)
(A→C1)
セトノジャーニー 2,505,000→1,035,000
(中央・2,3着各1回 -1,470,000円)
やはりこの期間に中央で掲示板に乗ったり、他地区で活躍して大きな賞金を取っていた馬が、時が経ち、なかなか成績が上がらず上のほうから降級してくる感じ。まあこの減少分を補おうとするならそれこそ高知実績だけで降級のスウィングベルのような強烈な成績でないと厳しいので、結局は落ちてしまうのでしょうが。ただ、3ランクも4ランクも落ちると、いくらA級で歯が立たなくても、さすがに力の差は歴然としていることが多く、あっさり連勝を重ねて、半年もすれば近いランクにまた翔け戻ることもよくあるので、特にこの編成替えのときは降級馬がどういう走りをみせるか、その後を追っかけるかどうか目星をつけたほうがいいのかもという感じです。
最後に、唯一高知実績だけで降級という、メンコのベルがアクセントのスウィングベルの写真で。中央5戦未勝利で番組賞金ゼロから転入も、11連勝、3連勝、3連勝という見事な勝ち上がりっぷりで挑んだ珊瑚冠賞にも勝ち、A級馬となったが、その後のA級では3勝どまり。強い頃を知らないので、A級の下位組でたまに掲示板というイメージしかなかったのだが、一時はすごかったんだな。C2降級でまた輝きを取り戻せるかどうか。