(2024年 馬場状態 7/6まで) [良]10 [良→稍重]1 [良→稍重→重]1 [稍重]12 [重]15 [不良→重]1 [重→不良]2 [不良]23
レース編成・編成要領

番組編成要領の一部改正

(初稿:2016.8.29 更新:未定だった「2歳優駿(仮称)」の詳細発表)

平成28年8月15日付での高知競馬番組編成要領の一部改正が8月29日に発表されています。今回はレースの編成方法に少なからず大きな変更が加わっているほか、詳細は未決定ながら高知デビュー馬限定の2歳重賞の新設が発表されています。

平成28年8月15日分番組編成要領改正関連リンク

●レースにおける同一厩舎の出走頭数制限の強化
従来、高知競馬のレースでは1つのレースに編成できる同一厩舎の馬は編成頭数の60%までと定められていました(例:12頭編成なら7頭(約58%))。これは、高知競馬は一時在籍頭数だけでなく厩舎の数も減少したうえ、厩舎間の所属頭数の差も大きかったことから、同一厩舎からの多頭出しを制限していてはレース編成に支障が出る恐れがあったようで、2007年からは多頭出しの制限自体が編成要領から消えており、再設定された2010年11月以降は現行の割合での制限が維持されていました。
現在、在籍頭数が500頭を超え、新規開業により厩舎も増えたことから約6年ぶりとなるこの項目の大幅な見直しが行われています。

(1)編成時点での制限
1つのレースに編成できる同一厩舎の馬は編成頭数の40%までに改められました(例:12頭編成なら4頭(約33%))(要領6(11))。また、サイクル途中での転入による追加編成の結果、そのレースの編成頭数の同一厩舎の編成頭数が40%を超える場合は追加編成馬を調整対象とすることとされています(要領2(3)イ(ウ))。

(2)編成後(出走投票)での制限
今改正の新規項目として、レース編成時点では(1)の条件を満たしたものの、その後出走を見合わせる「休場馬」が出たことで、出走投票時点で同一厩舎の出走馬が50%を越える状況になった場合も調整が行われることとなりました。この場合は「編成馬の他レースへの異動、レースの再編成」→「制限オーバーの厩舎の出走馬を抽選して指定休にする」→「競走取り止め」の順で調整するとなっており、原則今後は過半数が同一厩舎というレースは行われなくなるということになります。ただし、出走投票後の出走取消、競走除外で制限比率を超えた場合はさすがに調整はなくそのままレースは実施されます(要領6(13)(ウ))。

●格上挑戦の希望対象拡大
従来から重賞、準重賞、自己条件より上位の級の特別競走への出走希望(格上挑戦)を出すことが認められていましたが、この条件の文言が見直されており、出走資格を満たせば重賞、準重賞、特別競走、上位級の最上位又は当該級の最上位への出走希望が認められることとなりました。在籍級条件のないオープン特別はおそらく従来から「上位級の特別競走」で格上挑戦はOKだったと思われるため、今回から追加されたのは自己条件の最上位(1組)への格上挑戦もOKとなった点となります(要領6(5)ア)。

●選抜戦の編成方法見直し
これまで各級「(選抜)1組」の特別競走は選考ルールが要領に明示されており、わかりやすい形になっていたのですが、反面機械的すぎたのか、明らかに格下の馬が編成されるケースも目立っていました。一方、近年特別競走から外れた近走好調馬を普通競走の「選抜2組」として編成し、こちらの方がメンバーが揃うといった逆転現象も起こっていました。
今回の改正で、各級選抜1組の特別競走は従来の「級内の番組賞金上位33頭からの選出」という枠組みが撤廃されたほか、選抜ルールも単に「競走成績を参考」とだけ記される形に改められました。一方で選抜対象外のルールが追加され、従来の「最終出走日~出走申込日」が3か月以上経過している馬に加え、「前走下位級」「転入後高知で初出走」の馬は対象外とされています。このため、当該級で走って成績優秀ながら番組賞金が低い馬でも今後は特別競走に回ってくるというケースが今後起きると思われます(要領6(6)(イ))。
このほか、編成の参考とする競走成績については、「ダート交流重走、他場の重賞競走、高知競馬の競走」とは明示されていたものの、いつの競走かは明示されていなかったため、今回すべて「前走」を参考とし、「前走」が「(高知の)二走目」ならその前の競走(一走目)も参考にするという形で明確化されています(要領6(5)ア(ウ)、6(6)(ウ))。

●「二歳優駿(名称未定)」の新設
番組編成要領に付随する「平成28年度高知競馬重賞競走等一覧」、「平成28年度高知競馬重賞競走等選出基準」「平成28年度高知競馬賞金諸手当支給要項」において、「二歳優駿(名称未定)」の新設が発表されています。選出基準によると出走できるのは「2歳の高知デビュー馬で、出走申込時点で所属場で1走以上の経験のある馬」。大きなポイントはかつての「金の鞍賞」同様に「高知デビュー馬」であることが条件となっており、これも高知への新馬入厩促進策の一環という感があります。1着賞金80万円で距離も1400m戦とこのあたりは「金の鞍賞」と同じで前哨戦といった位置づけでしょうか。なお、開催時期はまだ発表されていません。

(2016.9.6追記)
9月5日にレース名は「黒潮ジュニアチャンピオンシップ」、第1回の開催日は平成28年11月23日(祝水)と発表されました。

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