(2024年 馬場状態 11/23まで) [良]18 [稍重→良]1 [良→稍重]1 [良→稍重→重]1 [稍重]20 [稍重→重]1 [重]19 [不良→重]1 [重→不良]2 [不良]33
レース編成・編成要領

平成29年度高知競馬番組編成要領より

 平成29年3月31日に「平成29年度高知競馬番組編成要領」が発表されました。(適用:平成29年3月30日)

平成29年度高知競馬番組編成要領掲載ページ

 平成28年12月に賞金の大幅増額が行われた際、各馬のクラス分けは年度当初のまま存置されていました。そのため、増額された賞金により勝ち馬がどんどん昇級し、A級馬が多数誕生したり、番組賞金の持ち金と獲得賞金の組み合わせによっては選抜戦に回る前に即昇級してしまう馬が続出、また、2歳・3歳馬の賞金も増額された関係で、あっさり一般格に編入されたり、高額賞金レースの賞金も100%算入されて古馬の上位級に格付けされる若馬が出るなど若干不合理な部分が生じていたため、級区分の改正が再度行われたほか、2歳・3歳馬の賞金は換算率が掛けられて番組賞金の上昇が抑えられるようになっています。その上で2歳戦はさらに賞金の増額が実施されています。

 一方、従来高知競馬は関係していなかった全国の3歳優駿競走のシリーズ「ダービーウィーク」が、ダービー競走のなかった金沢とともに「ダービーシリーズ」に組み込まれる改編が行われたことから、「高知優駿」が地方全国交流競走に変更の上、賞金が「高知県知事賞」を大きく上回る額に引き上げられるなど従来と大きく姿を変える形となっています。

 例によって、旧要領と照らし合わせながら29年度の要領の変更点を見ていきます。

~番組編成要領~

●「4.番組賞金」の変更点

 29年度の開催日程の関係もあり、今年度の番組賞金対象期間は開催第1日が「4/1~9/29」の場合「前々年度の4月1日~編成日」、「9/30~3/31」の場合「前々年度の10月1日~編成日」となっています。(要領4.(1)(ア))

 また、収得した本賞金の番組賞金への換算率が改編され、これまで黒船賞、2歳新馬戦以外は獲得本賞金をそのまま番組賞金としていた高知競馬での獲得賞金が2歳・3歳戦については全て換算率を乗じる形に改められました。(要領4.(1)(イ))

<換算率の変化>  (下線が変更元、太字が変更後)   

30%:(旧)JRA、ダートグレード、JRA認定競走1着、高知2歳新馬特別競走
    (新)JRA、ダートグレード、JRA認定競走1着、高知2歳競走
40%:南関東(浦和・船橋・大井・川崎)
50%:(旧)岩手(盛岡・水沢)・兵庫(園田・姫路)
    (新)岩手(盛岡・水沢)・兵庫(園田・姫路)、高知3歳競走
60%:金沢・笠松・名古屋
70%:北海道(門別)、佐賀
100% :(旧)高知(2歳新馬特別競走除く)
    (新)高知(2歳競走・3歳競走除く)
※JRA認定競走2着以下、JRA条件交流競走は出走場の換算率を適用。

「5.二歳及び三歳馬の取り扱い」の変更点

 2歳・3歳馬の一般格(古馬)編入は従来どおり番組賞金30万円到達時となりますが、換算率が入ったことで、通常の競走では賞金ゼロからの場合2勝で古馬編入となっていたのが、2歳は4勝、3歳馬は3勝が必要となります。
 なお、開催日程の関係上、今年度の3歳戦は平成29年9月20日が最終となり、それ以降は3歳格の馬は全馬一般格(C3(下))へ移行となります。(要領5.(4))

「6.番組の編成について」の変更点

 今年度の番組編成は年間31サイクルとなり、昨年度より2サイクルの増となっています。(要領6.(1))
 一方、所属馬の級区分は下記の通り変更となっています。賞金の増額によりC2級以上の各級の範囲が40万→50万→60万から70万→90万→110万と大きく引きあがりました。基本的に最速昇級なら昇級戦勝利→特別競走勝利が必要となり、前回要領のような連勝馬が選抜戦を経験せずどんどん昇級していくケースは基本的には起きないのではと考えられます。

              (旧)       (新)

一般格 A級   210万超        330万超
    B級   150万超~210万  220万超~330万
   C1級   100万超~150万  130万超~220万
   C2級    60万超~100万   60万超~130万
   C3級上   40万超~  60万   40万超~ 60万
   C3級下      0~  40万      0~ 40万
3歳        30万未満の3歳馬   30万未満の3歳馬
2歳        30万未満の2歳馬   30万未満の2歳馬

 なお、要領(5)ア.(ウ)(指定級は競争成績を参考にして選出により編成する)の項にあった参考競走の内容が削除されています。

「8.負担重量」の変更点

 「別定重量1」(A-1選抜、オープン準重賞等)について、開催日程の関係上、最上位競走・他場重賞勝利馬へのハンデ起算日の年度後半の計算開始日は平成29年9月30日の競走からとなります。(要領8.(1)(カ))
 また、騎手の負担重量の規定に一部変更があり、JRA交流競走(=条件交流)については勝利度数による減量が適用されるようになりました。これは他場で若手騎手の遠征に対して減量特典がまちまちだったことが昨年の藤田菜々子騎手の遠征あたりからクローズアップされたことで今年は各場でJRAに合わせたり、簡素化される傾向が出ています。また、勝利数の算定基準はこれまでの「出走投票時」から「出走投票締め切り日の前日までに国内で騎乗した1着の回数」と厳密化されています。近年海外に若手騎手が騎乗したりすることもあるためでしょうか。(要領8.(2))

「平成29年度 高知競馬重賞競走等一覧」の変更点

 準重賞競走が2競走追加され、「仁淀川特別」(3歳以上1400m戦、定量)、「魚梁瀬杉特別」(3歳1300m戦、定量)が加わっています。

「平成29年度 高知競馬重賞競走等選出基準」の変更点

 NARによる「ダービーシリーズ」に組み込まれることになった「高知優駿」は今年度より地方全国交流競走に変更となり、他場所属馬が4頭まで出走可能となりました。また、従来は「黒潮皐月賞」3着以内馬に与えられていた優先出走権が変更となり、「黒潮皐月賞」は優勝馬のみとなったもののこのほか、前年度の「黒潮ジュニアチャンピオンシップ」「金の鞍賞」「土佐春花賞」とこの世代でそれまで行われた全ての重賞の優勝馬に優先出走権が与えられる形に変わっています。また、その他の選出馬については「高知デビュー馬が優先」という文言が加えられており、生え抜き馬育成の姿勢がここでも出されています。
 また、新設準重賞ですが「仁淀川特別」は「B級以下」の条件が加えられています。

「平成29年度 高知競馬賞金諸手当等支給要領」

 昨年12月に賞金改定が行われたばかりのため、前回の時点では既に開催が終わっていた競走については今回の改訂で賞金が揃えられています。一方、ダービーウィーク組み込み、地方全国交流競走となった「高知優駿」については賞金の改定が行われ、これまでの三歳重賞と横並びだったのを改め、1着賞金が一気に500万円に引き上げとなりました。1997~2000年に1着賞金が300万円だったのがこれまでの最高額でしたので、それを大幅に上回る改定となり、高知県知事賞をも上回る形になりました。

 また、2歳戦については新年度からさらに賞金が引き上げとなり、特別競走は新馬戦と同じ1着50万円に、また、普通競走も20万円から30万円に引き上げとなっています。

 なお、前回の賞金改定では据え置きとなっていた二走目戦については今回も変動はないため、最下級競走の1着賞金は引続き「12万円」(2歳・3歳・C3の二走目)という水準となります。(要領1.(1))

 一方、新馬導入促進として3年目を迎える高知デビュー馬への「特別出走手当」も引き上げられ、2歳馬は一走15,000円から25,000円に、3歳馬は10,000円から15,000円に変更されています。(要領1.(3))

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